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国際協力コンサルタントの水産エンジニアリング株式会社

TEL03-3359-9351

〒160-0022 東京都新宿区新宿2丁目16番8号 新宿北斗ビル

プロジェクト詳細detail

パラオ共和国 海洋養殖普及センター施設改善計画

<国の紹介> パラオ共和国(Republic of Palau)−大洋州−

1.面積/488平方キロメートル(屋久島とほぼ同じ)
2.人口/21,291人(2015年、世界銀行)
3.首都/マルキョク(2006年10月、コロールより遷都)
4.民族/ミクロネシア系
5.言語/パラオ語、英語
6.宗教/キリスト教
(※外務省HPより:2018年8月現在)
<プロジェクトの紹介>
 パラオの漁業は伝統的に主要産業として位置づけられ、雇用の創出と現金収入獲得手段として貢献してきた。また、豊かな海洋環境に立脚する観光業はパラオの最重要産業として位置づけられている。
 パラオの観光業は、美しい海洋環境に大きく依存していることから、パラオ政府は海洋環境の保全に高い関心を払っており、自然環境と調和の取れた海洋資源の持続的な開発を目指して養殖普及、沿岸・沖合漁業の規制やモニタリング等に取り組んでいる。この一環で天然資源環境観光省(MNRET)海洋資源局(BMR)は、パラオ海洋養殖普及センター(PMDC)においてシャコガイの種苗生産を行っている。
 同国で唯一シャコガイの種苗生産を担うPMDCは、施設の維持のために海外漁業協力財団(OFCF)の施設の修理、機材の供給など様々な支援を受けていたが、取水・給水システムの能力低下、幼生飼育水槽の破損、中間育成水槽の漏水など施設・設備の一層の老朽化が進み、種苗生産能力が低下したことから早急な施設の改善が必要な状況となっている。
 このような背景の下、パラオ政府は2015年2月、PMDC施設および機材を改善することを目的とする「パラオ海洋養殖普及センター施設改善計画」を策定し、その実現のための無償資金協力を我が国に要請した。

プロジェクト写真

外観01外観02

  飼育水槽上屋棟(左)と養殖普及センター棟(右)の鳥瞰  養殖普及センター棟(左)と飼育水槽上屋棟(右)全景

外観03 外観04

         施設の外観(道路面入口)                飼育水槽上屋棟の内部


内装2内観01

       養殖普及センター棟のエントランス               ウェットラボの内観


内観02内観03

           ドライラボの内観                    ポンプ室の内観


内観04内装3

             竣工検査                 開所式の日の様子(2019年4月12日)


概要

サイト所在地 パラオ共和国(大洋州)コロール州 マラカル島
完工年 2018年 9月
施工会社 岩田地崎建設株式会社 海外支店
施設概要 <建築>
養殖普及センター棟(RC造、地上2階建)延べ床面積 536.0u
飼育水槽上屋棟(下部:RC造、屋根小屋組:木造)幼生槽12槽、稚貝槽64槽 延べ床面積 1,840.8u
高架水槽棟(RC造、塔部高さ12m)機械室・電気室・作業スペース 延べ床面積 63.7u
その他:機械室棟、ポンプ室棟
主な設備機材:太陽光発電システム(発電容量:約24kW)、空調/換気設備 等

<機材>
1)シャコガイ養殖・販売用機材
遮光幕ネット、手網、ポリタンク、プラスチックカゴ、ポリエチレンネット、工作機械(高速切断機、グラインダー等)、工具セット等

2)実験室機材
万能投影機、生物顕微鏡、実体顕微鏡、冷蔵庫、冷凍庫、ガラス器具、解剖セット、電子天秤、紫外線滅菌機、塩分濃度計屈折計、温度計等

3)普及・事務用機材
潜水用具、ミニボート、デスクトップ型コンピュータ、プリンター、コピー・スキャナー複合機、プロジェクター、展示用水槽、ショーケース等
その他